能登北部地区の総看護師長?看護部長4名の「学びつづける、看護し続ける」熱い思いで令和6年度も6年間続いた事例検討会を10月26日(土)10:00~12:00に開催しました。68名の方が参加されました。
助言者に山中由貴子様(公立羽咋病院)をお招きし、地域医療連携の観点から貴重な助言を頂きました。
事例検討Ⅰでは、公立宇出津総合病院が事例を提供し検討を行いました。看護師は「口から食べたい」から「自宅で過ごしたい」と患者と家族の意向の変化に沿いながら、社会資源を活用して自宅で過ごせるように支援をし続けていました。時に介護者が泣きながら電話してきて40分にわたり話を聴いていました。相談する人がいないという介護者に寄り添う看護師、「患者?家族の思いを聴く」という行為は真の意味での看護だと実感しました。そして、「自宅で過ごしたい」という思いを私たちはかなえ続けていきたい。
事例検討Ⅱでは、珠洲市立総合病院訪問看護室が事例を提供し検討を行いました。「震災により自宅が全壊し2次避難所へ、そして珠洲に戻り断水した住居で生活、仮設住宅に入居し新しい電化製品になれない生活を送る」、このことが高齢者にどれだけの心身への負担があるのかを思い知らされました。看護師は状況を捉え、本当によく患者?介護者の思いを聴き、地域と連携し社会資源をうまく活用していました。在宅?外来?入院とどの段階にも関われる病院併設の訪問看護室だからできる支援だと実感しました。
震災によって、住み慣れたこの街で療養継続することの難しさを感じるとともに、その中で「負けとられん珠洲」「負けとられん能登」といって看護し続けている奥能登の看護師さんたちに心より敬意を表したいと思いました。参加いただきました皆様、ありがとうございました。
能登北部地区の在宅療養移行支援の質向上のために、公立穴水総合病院、市立輪島病院、珠洲市総合病院、公立宇出津総合病院の看護部長、総看護師長とともに開催いたしました。
基礎看護学講座:石川倫子、寺井梨恵子、木田亮平、田村幸恵
南條裕子、石井和美、瀬戸清華、千田明日香、浅谷純菜