学長メッセージ

令和6年能登半島地震に際して
このたびの令和6年能登半島地震により被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
被害を受けられた皆様が一日も早く平穏な日常生活に復することをお祈り申し上げます。あわせて、現在多くの施設において、被災地の患者さんを受け入れ、ご尽力くださっている施設の皆様にも感謝と敬意を表します。
忘れもしない令和6年1月1日、地震のその時、私は高松の官舎におりました。すぐに大学に電話をして状況を確かめますと、閉じた門の前に多くの住民の方々が津波を心配されて来られていることを知り、すぐに門を開け、大学のベッドのある実習室に移動していただきました。実は当大学は原子力災害の避難所でありましたが、人命救助が第一ですので、皆さんに暖かくして時間を過ごしていただきました。
それからは、初動して、学生?教職員の安否確認を行い、全員が無事であることを確認し、その後は大学施設の損害等を確かめましたが、それが昨日のように思い出されます。学生の勉学に大きな影響が出ることを懸念したのですが、今回の看護師、保健師、助産師国家試験は全員合格することができました。奇跡のように感じています。
それから1月が過ぎ、激震地に最も近い大学として、また、看護大学としての使命として、県からの依頼もいただき、対策本部を置き、復旧活動を行ってきました。教職員?学生ばかりでなく、学会などからの資金の支援もあり、遠方からも褥瘡などを専門としている皮膚?排泄ケア認定看護師の派遣もしていただき、3月までには、褥瘡対策を除き、支援は終了いたしました。さらに能登を実家とす る学生たちには、多くの寄付金が大学に寄せられ、これらに関しては心より御礼を申し上げます。
今後の能登の復興へは、大学全体で取り組む所存でおります。また、1000年に一度の激震災害を経験した大学として、今後は防災活動に力を入れた教育を現在検討中です。今後も被災地に寄り添い、震災からの復旧及び支援に全力を尽くすとともに前を向き従来からの計画であるDXにも最大限の力を入れ次世代看護職養成に尽力したいと思います。
「人間中心の社会」の実現はケア?イノベーションがカギを握っています。
学長へのコンタクト
TEL: 076-281-8400? sanadah[at]ishikawa-nu.ac.jp? ※[at]を@に変えてください?
真田 弘美 (さなだ ひろみ) Sanada Hiromi
東京大学名誉教授
石川県金沢市出身 聖路加看護大学卒業 医学博士
米国イリノイ大学大学院留学研修
東京大学健康科学 看護学専攻長 学科長、 グローバルナーシングセンターセンター長を経て令和4年4月より現職
元日本看護科学学会理事長、 元日本褥瘡学会理事長、 元日本創傷?オストミー?失禁看護管理学会理事長、 元日本看護協会副会長
Fellow of the American Academy of Nursing (FAAN)
石川県立看護大学の理念
心と身体を優しく見つめるケアを目指して
看護とは、「さまざまな健康レベルの人々が、その人らしく生活できるよう、援助する仕事」です。そのためには、専門的な知識?技術はもちろん、命を大切にする心や、人間としての豊かさが求められます。
石川県立看護大学は、広く知識を授け、看護学に関する高度な専門的知識と技術を教授研究するとともに、豊かな人間性と高い資質を備えた人材を育成し、もって人々の健康の増進と福祉の向上に寄与することを目的としています。
石川県立看護大学大学院は、崇高な人間性と幅広い視野を基盤に、学際的な視点から看護学に関するより高度な理論と専門技術を教授研究するとともに、優れた研究能力と卓越した看護に関する実践力を持つ人材を育成し、もって人々の健康と福祉の向上及び豊かな生活の創造に寄与することを目的としています。
大学設立の趣旨
21世紀となり、少子?高齢化の進展、疾病構造の変化、医療技術の高度化、国民の健康な生活への意識の高まり等の中で、我が国の保健?医療?福祉を取り巻く環境は、大きな変革の時代を迎えている。
こうした中で、ますます高度?専門化する看護内容や、在宅ケアなど拡大する看護の機能する場に的確に対応するため、保健?医療?福祉の幅広い領域で質の高いケアを提供できる看護職が求められている。
石川県では、県民一人ひとりが真の豊かさを実感でき、生涯にわたり生きがいと活力をもって暮らすことができる「安らぎのある健康?長寿社会づくり」を重要課題として各種施策を推進しており、看護職にはこの健康?長寿社会づくりの一翼を担うことが期待されている。
このような社会的要請に応えるため、本県においては、広く知識を授け、看護学に関する高度な専門的知識と技術を教授研究し、豊かな人間性と高い資質を兼ね備えた人材を育成するとともに、県内の看護教育?研究?研修の拠点として、人々の健康の増進と福祉の向上に寄与することを目的として、県立看護大学を設立した。
教育理念?教育目標
学部
■教育理念
人間の生命や生活の質を真に理解できる豊かな人間性とともに、専門的職業人としての基盤を備え、保健?医療?福祉の幅広い領域で、県民の健康と福祉の向上に貢献できる看護職及び看護指導者の育成を目指します。?
■教育目標
1. 豊かな人間性と倫理観を備えた人材の育成
人間の生命や生活の質を真に理解できる豊かな人間性とともに、専門的職業人としての基盤を備え、保健?医療?福祉の幅広い領域で、県民の健康と福祉の向上に貢献できる看護職及び看護指導者の育成を目指します。
看護専門職として必要な知識、技術を修得し、人々の健康と生活に関わる諸問題に対して、科学的な根拠に基づく判断力と問題解決能力及び看護学研究に関する思考力と創造性を涵養し、看護学に求められる社会的使命を遂行し得る人材を育成する。
3. 調整?管理能力を有する人材の育成
保健?医療?福祉等について総合的視野を持ち、関連分野の人々と連携?協力して行われる看護実践を通して、調整?管理能力を有する人材を育成する。
4. 国際社会でも活躍できる人材の育成
国際的な視野から、健康問題や看護問題を思考、判断し、国際社会でも活躍できる人材を育成する。
5. 将来の看護リーダーの役割を担う人材の育成
社会状況の変化を踏まえ、看護が担うべき役割を展望し発展させるため、自らの研鑽を重ねながら、その資質向上に努め、看護学の発展に寄与し、将来の看護リーダーとなることができる人材を育成する。
■教育理念
「人間の生命や生活の質を真に理解できる豊かな人間性とともに、専門的職業人としての基盤を備え、保健?医療?福祉の幅広い領域で、県民の健康と福祉の向上に貢献できる看護職及び看護指導者を育成する」という本学の教育理念を受け継ぎ、深化?発展させる。看護を取り巻く状況が高度化?複雑化?専門化する中にあって、より質の高い効果的な看護を構築?提供するために、学際的で深い科学的知識と高度の研究能力を有して看護学教育?研究?実践に携わることのできる教育者?研究者?高度専門職業人を育成し、看護学の一層の確立と看護実践の発展に努める。
■教育目標
1. 看護学教育を支える教育?研究職の育成
本課程では、学部で蓄積された看護学に関する成果を、さらに深化?発展させることによって時代と地域の要請に応えるため、看護学分野における学術上の先端的役割を担うとともに、知識の体系化と看護技術の開発を積極的に推進し、看護学の学問体系の構築に貢献する教育?研究職の人材を育成する。
2. 高度な専門的知識?技術?実践能力を備えた看護職者の育成
実践現場において直面する種々の問題について、体系的、継続的に研究を行い、合理的に問題解決できる人材や、看護職に対する指導?相談、関係する職種間の総合的調整能力、ケアの環境条件を積極的に改革していく役割を担う人材の養成が求められている。そうした要請に応えるため、高度な実践力をもつ看護職者の養成を図り、もって地域の看護の発展に一層寄与できる高度専門職業人を育成する。
3. 生涯にわたって研鑽できる看護職の知的交流の場づくり
日々進歩?発展する医療技術と看護環境の変化に機敏に対応し、看護の知識と技術の向上を図るため、看護の実践現場と教育?研究の場の交流を活発にし、地域が要望する質の高い看護サービスの提供を図っていく。そのためには、学部の社会人入学に加えて、卒業後の継続教育、適宜適切な社会人の再教育の場を提供する必要がある。本課程は、このような向上心旺盛な学部卒業生や社会人の受け皿としての機能を持ち、看護現場のより一層の質の向上のために寄与することを目指す。
■教育理念
「人間の生命や生活の質を真に理解できる豊かな人間性とともに、専門的職業人としての基盤を備え、保健?医療?福祉の幅広い領域で、県民の健康と福祉の向上に貢献できる看護職及び看護指導者を育成する」という本学の教育理念を受け継ぎ、深化?発展させる。看護を取り巻く状況が高度化?複雑化?専門化する中にあって、より質の高い効果的な看護を構築?提供するために、学際的で深い科学的知識と高度の研究能力を有して看護学教育?研究?実践に携わることのできる教育者?研究者?高度専門職業人を育成し、看護学の一層の確立と看護実践の発展に努める。
■教育理念
1. 看護学や看護実践の発展に寄与する教育者?研究者の育成
看護?保健?医療?福祉を取り巻く環境の変化や地域の要請に対応することができる高度で専門的な知識?技術と、総合的判断力、リーダーシップを備えた看護職を養成する。また、これまで蓄積された経験知や実践知に基づいてより効果的な看護ケアプログラムを開発していくとともに、健康に関する人々の反応や看護援助にまつわる専門的知識を系統的に理解し、諸科学の知見と関わらせながら看護学をさらに体系化し、かつ現代社会の変化や趨勢に照らして看護が果たすべき役割を発展 的、科学的、体系的かつ原理的に探求していくことができる教育者?研究者を育成 する。
2. 科学的な理解に基づいて看護をデザインできる研究者の育成
地域社会並びにそこで生活するあらゆる健康レベルの人々やその家族に対して総合的なヘルスケアをデザインするために、高度な理論?方法など学際的な知識体系を修得?活用して新しい看護実践方法、環境、用具等の開発を行なう。さらに、それらの実践の場における有用性の検証を図り、実践に活かせるエビデンスを明らかにできる研究者を育成する。
3. 対象の特性を踏まえた看護を実践できる研究者の育成
効果的な看護ケアプログラムの開発、あるいは対象者個々の個別性を踏まえ、その人たちが帰属する地域の文化的特性を踏まえた看護援助の開発、エビデンスに基づいた看護援助法の確立をめざした高度の研究を継続的に推進していくことのできる研究者を育成する。
アドミッション?ポリシー / カリキュラム?ポリシー / ディプロマ?ポリシー
学部
■アドミッション?ポリシー【求める人材】
看護とは、「様々な健康レベルの人々が、その人らしく生活できるよう援助する仕事」です。そのためには、専門的な知識?技術はもちろん、命を大切にする心や人間としての豊かさが求められます。本学では以下の資質を有する優秀で意欲ある人材を広く求めます。
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- 大学で学ぶ上で必要とされる基礎的学力を身につけている。
- 人間や生命に関心をもち、保健?医療?福祉分野で活躍?貢献したいという目的意識を持っている。
- 周囲の人と協力して物事を進めることができる。
- 他者の意見に耳を傾け、自分の考えを表現できる。
- 自己学習?自己啓発を継続する意欲がある。
■カリキュラム?ポリシー【教育課程の編成?実施方針】
学位授与の方針(ディプロマ?ポリシー)に掲げる知識?技術などを修得できるように、人間科学領域の科目と看護専門領域の科目を体系的に編成しています。教育内容、教育方法、教育評価について以下のように定めています。
教育内容
学生が大学での学修に適応するための科目を初年次に配置する。加えて、人間科学?健康科学?看護学の科目間の連携を図り、それらを統合して学べるように科目を配置する。
看護専門領域に、「健康?疾病?障害の理解」「看護の基本」「看護援助の方法」「看護の実践」「看護の発展」の科目を配置する。また、人間の成長?発達、健康の維持増進から終末に至る健康問題を科学的に評価し、生活?療養の場に応じた看護の必要性を学べるように設定する。
さらに、様々な状況に対応できる能力、多職種と連携?協働しながら看護の専門性を発揮できる能力、将来を切り開いていく能力を統合?発展させるための科目を段階的に学べるように設定する。
教育方法
幅広く統合的に看護を学ぶことができるよう、積極的に人々の生活の場に出向いたり、アクティブ?ラーニング、異学年交流等を活用した講義、演習、実習を適切に組み合わせた授業を行う。
個々の学修深度や能力に応じた指導を行うため個別学習やレポートを課し、フィードバックを行う。
学生のより積極的な学習ニーズに応えるため、外部の客観的評価試験や外部の開講科目(放送大学、シティカレッジ等)を活用する。
学年進行に沿って、学修を統合的に積み重ねることができるように履修指導を行う。
教育評価
各科目の学習目標の達成度を評価し、その基準は授業計画に示す。加えて、本学の履修規程?学則に基づいて総合的に評価する。
教育理念を基に本学の教育課程に沿って研鑽に努め、指定する卒業単位を修得することで、下記の能力?資質を修得?涵養し、それらを総合的に活用できる人材を養成します。
- 看護の基盤となる豊かな人間性や倫理観と教養を身につけている。
- 看護職として専門分野における学問内容の知識?技術を修得している。
- 人間の身体的?心理的?社会的な健康状態を科学的に評価し、的確な判断ができる。
- 人々の健康維持と増進、予防、また健康障害からの回復過程等、全ての健康段階を連続的に捉え、生活に根ざした支援の必要性を理解できる。
- リーダーシップを身につけ、自ら多職種と連携?協働することができる。
- 国際化及び社会の医療ニーズの変化に対応し、生涯を通して自己を高めることができる。
大学院
■アドミッション?ポリシー【入学者の受入れに関する方針】
本研究科の教育理念および教育目的?目標に沿った学生を幅広く受け入れ、 高度な専門性のある看護実践能力や基礎的研究能力を有して看護学教育?研究?実践に携わることのできる教育者?研究者?高度専門職業人を育成する。
【求める学生像】
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- 看護学を通じて地域社会および国際社会に貢献する意志を有する人 (意欲〈AP1〉)
- 国内外の研究論文を読み解く基礎的な読解力を有し、専攻分野の基礎知識を有する人 (能力〈AP2〉)
- 人間や社会に対して広く興味を持ち、豊かな人間性と高い倫理観を有する人 (能力〈AP3〉)
- 高度な実践力をもつ看護職者として、看護の発展への貢献を志向する人(志向〈AP4〉)
- 助産看護学分野の志願者は、助産師の免許取得を志す人(志向〈AP5〉)
【入学者選抜の基本方針】
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- 本学研究科のディプロマ?ポリシーおよびカリキュラム?ポリシー(学位授与方針および教育課程編成?実施方針)を踏まえ、上記の能力や適性を身につけた学生選抜を実施する。
多様な人材を選抜するために、入学者選抜においては、意欲、能力、志向を測定する筆記試験(英語)および面接試験を組み合わせて総合的に評価する。
- 本学研究科のディプロマ?ポリシーおよびカリキュラム?ポリシー(学位授与方針および教育課程編成?実施方針)を踏まえ、上記の能力や適性を身につけた学生選抜を実施する。
■カリキュラム?ポリシー【教育課程の編成?実施方針】
教育課程は、「健康看護学領域」、「実践看護学領域」「助産看護学領域」の3領域の基盤を培う「共通科目」、「特別研究」、「看護専門科目」で構成する。
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- 広い視野で看護を学ぶための学際的な科目から構成されている「共通科目A」、科学的根拠に基づいた高度な看護実践能力を育成するための?共通科目B」を置いている。なお、「共通科目A」には、研究方法や看護理論の基礎を学ぶ「看護科学と看護理論」、「看護研究」、最新のデータサイエンスを学ぶための「データ分析方法論」、ケアの哲学、臨床倫理的原則を踏まえて倫理的な問題解決する力を養う「ケアと哲学」を置いている。加えて、国際的な視野を持ち、より効果的な看護を探究し提供していくために、海外の招聘教員による「国際看護特論Ⅰ」などを置いている。「共通科目B」ではケアとキュアを融合した高度な実践力を養うために「臨床薬理学」、「アドバンストフィジカルアセス」、「病態生理学」を置いている。(教養?専門性〈DP1〉) (実践力〈DP2〉)(人間性?倫理観?リーダーシップ〈DP3〉)
- 看護学とその関連分野における高度な知識と技術、豊かな感性と倫理観を持ち、リーダーシップを発揮して看護教育や看護実践での課題解決をはかる能力を育成するために、各分野に「看護専門科目」を置いている。
健康科学領域では、地域で生活するあらゆる健康レベルの人々とその家族に対する総合的ヘルスケアをデザインする理論?方法を学び、高度な実践能力を育成するために必要な特論科目、演習科目、実習科目を置いている。
実践看護学領域では、対象の特性や健康問題の理解を基盤とした看護援助の理論?方法に関するより高度な研究能力と実践能力を育成するために必要な特論科目、演習科目、実習科目を置いている。
助産看護学領域では、助産師免許取得に必要な科目のみならず、多職種と連携してハイリスクに対応でき、多様な年代の性と生殖に関わる健康問題に応えられる専門的知識?技術や倫理的態度を育成する科目を置いている。(実践力〈DP2〉)(人間性?倫理観?リーダーシップ〈DP3〉) - 論文作成にあたっては、学生が自身の研究計画を立て、学修と研究を着実に進められるよう、シラバスに到達目標と授業内容を明確に示し、適切な研究指導を行う。また、学生が豊かな学識を身につけるために、研究計画の中間報告や複数の教員による組織的かつ計画的な指導体制をとっている。(人間性?倫理観?リーダーシップ〈DP3〉)
■ディプロマ?ポリシー【学位授与に関する方針】
博士前期課程は、看護学研究を通して、看護学の知識をさらに深化?発展させ、 高度で専門性のある看護実践能力や基礎的研究能力を有する者を育成することを目的としている。この目的を達成するため、修士の学位授与の方針を以下の通りにする。
博士前期課程に所定の期間在学し、履修要件として定めた所定の単位以上を修得し、修士論文の審査に合格し、以下の要件を満たした者に修士(看護学)の学位を授与する。
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- 看護学に寄与する修士論文の作成を通して、学際的で深い科学的知識を基にした体系的な研究方法を修得している。(教養?専門性<DP1>)
- 看護学とその関連分野における高度な知識と技術を修得し、総合的な判断力をもって組織的に課題解決を図る能力を有している。(実践力<DP2>)
- 豊かな感性?確かな倫理観を持ち、保健?医療?福祉の幅広い領域で、リーダーシップを発揮して、看護教育や看護実践の改革に貢献する能力を有している。(人間性?倫理観?リーダーシップ<DP3>)
■アドミッション?ポリシー【入学者の受入れに関する方針】
本学研究科の教育理念および教育目的?目標に沿った学生を幅広く受け入れ、学際的で深い科学的知識と高度の研究能力を有して看護学教育?研究?実践に携わることのできる教育者?研究者?高度専門職業人を育成する。
【求める学生像】
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- 看護学への探求心を有し、看護学を通じて地域社会および国際社会に貢献する意志を有する人(意欲〈AP1〉)
- 国内外の研究論文を読み解く基礎的な読解力と語学力を有し、看護学研究に対する高い動機と博士前期課程や修士課程で培った基礎的研究能力を身に付け、自立して学修する姿勢を有する人(能力〈AP2〉)
- 博士後期課程修了後、教育者、研究者、看護実践指導者として活躍する意欲があり、看護学や看護実践の発展に寄与する意志を有する人(志向〈AP3〉)
【入学者選抜の基本方針】
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- 本研究科のディプロマ?ポリシーおよびカリキュラム?ポリシー(学位授与方針および教育課程編成?実施方針)を踏まえ、上記の能力や適性 を身につけた学生選抜を実施する。
多様な人材を選抜するために、入学者選抜においては、意欲、能力、志向を測定する筆記試験(英語)、口述試験および面接試験を組み合わせて総合的に評価する。
- 本研究科のディプロマ?ポリシーおよびカリキュラム?ポリシー(学位授与方針および教育課程編成?実施方針)を踏まえ、上記の能力や適性 を身につけた学生選抜を実施する。
■カリキュラム?ポリシー【教育課程の編成?実施方針】
博士後期課程では、講義?演習科目の履修、研究?論文指導および博士論文の作成?審査を通して、保健?医療?福祉の幅広い領域を先導して切り拓き、国内外の看護の発展に寄与する研究者?教育者?高度専門職業人を育成するために、次のような教育課程を編成する。
教育課程は、「コミュニティケア?看護デザイン科学分野」と「実践看護科学分野」の基盤を培う「分野別専門科目」、学位論文に取り組む「特別研究」で構成する。
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- 講義?演習科目等によって、関連する分野の高度な専門知識と専門業務の従事に必要となる能力および領域横断的な総合的能力を身につけるために、各分野に「看護専門科目」を置いている。「コミュニティケア?看護デザイン科学分野」では、新たな看護を提案するための知識と理論を修得し、コミュニティの中で住民が抱える健康問題や生活課題を解決する看護実践能力を深めるために必要な特論科目を置いている。(教養?専門性〈DP1〉)
- 博士前期課程で身につけた知識?能力を基に専門知識の深化を図るとともに、看護実践の基盤となる科学的根拠を創出する研究能力を醸成させるために、各分野に演習科目を置いている。学生の主体的かつ協調的な学修を促し、研究課題を設定し、系統的?論理的に研究目的と研究計画を立案?発表する機会を設ける。また、博士後期課程における中間報告会では、複数教員による組織的、かつ計画的な研究指導体制をとる。(創造性〈DP2〉)
- 研究の実践を通して、研究の妥当性に対する判断力、文献調査能力、発表能力、各分野における諸問題にアプローチするための独創性と先端性に優れた研究実施能力を身につける。また、研究者として自立して研究活動を行い、高度に専門的な業務に従事するために必要な研究能力とその基礎となる豊かな学識を身につけるために、二分野の共通科目として「特別研究」を置く。「特別研究」の指導をうけるとともに、研究グループにおけるゼミナール等により、学位論文に取り組む過程で国際水準の研究能力を身につける。さらに複数教員による指導体制を確立し、学外における研究会などにも積極的に参加できる授業プログラムを組む。国内外での調査研究や研究発表の機会を通じて領域横断的な創造的能力を身につける。二分野の「分野別専門科目」と「特別研究」だけでなく、臨床研究における倫理研修等からも、確かな倫理観に裏付けられた研究能力を身につける。(教養?専門性〈DP1〉)(創造性〈DP2〉)(人間性?倫理観?リーダーシップ〈DP3〉)
■ディプロマ?ポリシー【学位授与に関する方針】
博士後期課程は、これまでに修得した研究能力をさらに高度化し、国際的な総合保健医療の知識をもって、新しい看護を創造?実践できる自律?自立した者を育成することを目的としている。この目的を達成するため、博士の学位授与の方針を以下の通りにする。
博士後期課程に所定の期間在学し、履修要件として定めた所定の単位以上を修得し、博士論文の審査に合格し、以下の要件を満たした者に博士(看護学)の学位を授与する。
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- 看護学の理論とその応用に関する高度な専門知識を修得し、それらを活用することによって、自律?自立して学際的で独創性のある研究を遂行する能力を有している。(教養?専門性〈DP1〉)
- 看護学の学術的基盤を発展させるために、看護学の深い知識や技術に裏付けされた新しい看護実践の原理の解明や看護ケアプログラム等を開発?変革をもたらすとともに国際的に普遍的な価値をもつ知識?技術を自ら創造する能力を有する。(創造性〈DP2〉)
- 豊かな教養と確固たる倫理観を持ち、保健?医療?福祉の幅広い領域で、リーダーシップを発揮する力を有し、個人および地域の健康に資する次代の専門職を育成する教育的役割を遂行できる能力を身につけている。(人間性?倫理観?リーダーシップ〈DP3〉)講義?演習科目等によって、関連する分野の高度な専門知識と専門業務の従事に必要となる能力および領域横断的な総合的能力を身につけるために、各分野に「看護専門科目」を置いている。「コミュニティケア?看護デザイン科学分野」では、新たな看護を提案するための知識と理論を修得し、コミュニティの中で住民が抱える健康問題や生活課題を解決する看護実践能力を深めるために必要な特論科目を置いている。(教養?専門性〈DP1〉)